流行色の舞台裏:国際機関が決める色のトレンド

流行色については、その選定を先取りして決定する機関があります。それが「国際流行色委員会(International Study Commission for Color)」(通称「インターカラー」)です。この専門機関は、ファッションの本場であるフランスやイタリアをはじめ、アメリカ、スペイン、中国、韓国、そして日本など、多くの加盟国によって構成されています。

インターカラーでは年に2回会議が開かれ、6月には翌々年の春夏のトレンドカラーを、12月には翌々年の秋冬のトレンドカラーを選定します。これにより、各国のファッション業界や関連企業は、その年の流行色を参考に商品開発やマーケティング戦略を立てることができます。

日本では、日本流行色協会(JAFCA)がインターカラーの会議に参加し、国内向けの流行色を選定しています。JAFCAは「JAFCA カラートレンド情報」として最新の流行色を発表し、これが国内のファッション業界に影響を与えています。

このようにして、流行色は国際的な協力のもとで決められているのです。それにしても、「流行」が予め決められているというのは、少し不思議な感じがしますね。しかし、これによりデザイナーやメーカーは市場のニーズに先んじて対応できるため、消費者にとっても魅力的な商品が提供されるという利点があります

このプロセスを通じて、私たちは毎シーズン新しい色と出会い、その時々のトレンドを楽しむことができるのです。流行色の選定は、ファッションだけでなくインテリアやプロダクトデザインなど、さまざまな分野にも影響を与える重要な要素となっています。



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