鳥が1本の電線にとまっても平気な理由として、電線が絶縁体で覆われていることが考えられますが、そうでない場合はどうなのでしょうか?

便宜上、直流で考えています。\(V\)が電圧、\(I\)が電流、\(r\)が電線の抵抗(ほぼ0)、\(R\)が鳥の抵抗、\(R_2\)が電線につながっている諸々の抵抗とします。
合成抵抗\(R’\)を求め、さらに\(R_2\)との合成抵抗\(R”\)を求めます。
$$
\begin{split}
\frac{1}{R’} &=\frac{1}{R} + \frac{1}{r}=\frac{R+r}{Rr} \\
R’ &= \frac{Rr}{R+r} \\
R” &= R’+R_2 = \frac{Rr}{R+r} + R_2 = \frac{Rr+R_2(R+r)}{R+r} \\
\end{split}
$$
電流\(I\)を求めます。
$$
I = \frac{V}{R’+R_2} = \frac{V(R+r)}{Rr + R_2(R+r)}
$$
ここで、\(I = I_{R} + I_{r}, \ I_{R} = \frac{V_1}{R}, \ I_{r} = \frac{V_1}{r} \)より、
$$
\begin{split}
I &= \frac{V_1(R+r)}{Rr} = \frac{V_2}{R_2} = \frac{V(R+r)}{Rr + R_2(R+r)} \\
V_1 &= \frac{VRr}{Rr+R_2(R+r)} \\
V_2 &= \frac{VR_2(R+r)}{Rr+R_2(R+r)} \\
\end{split}
$$
ここで、\(r ≒ 0\)とすると、
$$
\begin{split}
V_1 &≒ 0, \ I_R ≒ 0, \ I_r ≒ I \\
V_2 &≒ V_0
\end{split}
$$
となります。つまり、鳥の身体には、電圧(\(V_1\))も電流(\(I_R\))も微量流れる程度なので、影響がないと言うことになります。
※あくまで理論上ですので、無闇に電線に触れることはおやめください。責任はとれません。
※なお、今回、自分で計算したので、誤りなどありましたらご指摘頂けると助かります。
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