「悪貨は良貨を駆逐する」とは？

「悪貨は良貨を駆逐する（Bad money drives out good.）」という言葉があります。

通貨が貨幣、おもに金貨だった時代、名目価値が同じで金の含有量の多いものを良貨、少ないものを悪貨といいました。この表現は、16世紀、イギリスの財政家グレシャムがエリザベス一世に提出した意見書の内容を、後世の学者が簡潔な言葉にまとめたもので、「グレシャムの法則」として知られています。

この言葉は、転じて、俗悪な文化がはやり良質な文化が衰退することや、悪人が跋扈して善良な人が圧迫される状況などをたとえていうようになりました。